・白赤機体トークン
 デパラとベテランを捨ててコプター同士のぶつかり合いを放棄して、横の展開力とテンポの良い火力で半歩先に踏み込んだような白赤。
 白赤同型ではコプターのサイズで劣るので制空権を握れはしないけど、機体を動かすためにクリーチャーがタップすると頭数が減るので、横並び戦略で轢き殺すことができるのかも。ただ相手のデッキの石の宣告が噛み合いそうで危なっかしい。あちらが一速重いのとコプターを引きすぎると負けるのであんまり相性はよくなさそうだ。
 白赤機体が苦手、というデッキには白赤機体以上に強いので尖ったデッキという印象。普通トークンデッキは長期戦に強いものだけどテンポで押す構成なのでやむなしか。サーボに寄せて茶ロードや赤いエルドラージを積む構成の白赤トークンにはできないかな?

・ヤソコン(青黒赤)
 優勝デッキ。環境にコンボが存在してボードコントロールでは対抗できないデッキがあるので、青系のコントロールが復権してきた。そこそこ優秀なドロソが登場したのも追い風。
 リストを見ると儀礼的拒否と否認が環境のアグロ代表である白赤機体に対して無駄カードにならないという点に注目しているのがすごい。環境のすべてのデッキに耐性を下げずにエッジをもつという構築思想が見て取れて好感。
 八十岡さんのデッキは、すべてのデッキに60点で特定のデッキ相手には90点というカードを集めて組んであって、特定のデッキ相手だと30点のようなカードは絶対にメインに積まないのが徹底している。サイド後は80点くらいのカードをデッキに増やすイメージで、専用サイドが普段はない印象。
 予期はすべてのデッキすべてのターンで50点のカードだけど何か探したいカードでもあるのかな。氷の中の存在のために入っているのか。全てはわからず。

・青赤呪文
 謎のデッキ。現代に蘇ったカウンターバーン?
 青単プリズムと青赤果敢と青系コントロールを足して水で薄めたみたいなデッキなのかな。それらのデッキは相性差だけで勝てるデッキがあったんだけどこのデッキにそんなデッキあるのかな。勝つのも遅そうだし相手の脅威に対処し切ることもできなさそう。なんなら氷の中の存在と電招の塔が逆のほうが強そう。

・ティムールイーサーワークス
 霊気池の脅威デッキは私も結構考えていたんだけど、一般的には最速でイーサーワークス起動を目指す形が多いみたい。
 1~3ターン目にエナジーを貯めるカードを連打して、4ターン目の霊気池の脅威起動でエルドラージタイタンが出れば勝つだろうというプランのデッキみたいだけど、5ターン目以降をまったく見ていないのが気になる。
 コジレックの帰還がタッチされていたり最速を目指していたりと環境が早いという前提を意識して持ち込まれたデッキだったようだけど、実際には色々なゲームレンジのデッキが存在してやや狙いを外したか。ゲームが5ターン目以降も続くのならゴミみたいなカードがたくさん入っているこのデッキは苦しいだろうな。
 石村さん考案のバント霊気池の脅威がそのあたりの弱みを克服しようとしたアプローチのデッキのようで、私はそちらのほうが好み。でもやっぱり青細工と地勢はゴミだと思うしサブプランはコントロールじゃなくてランプのほうがいいと思う。

・トリココン
 第二の青系コントロール。
 コントロール特有のいっぱい引くから多少腐るカードがメインに入っていてもいいだろう理論で即時却下がメインから。普通はゲームレンジが短い対アグロで引くと腐るカードはメインに積みにくいと思うけど、赤白機体には勝てると踏んでいたのかな。デュークに轢かれてた気もするけど。
 カラーリング的にはアヴァシンが取れるのが一番大きいか。打ち消しと除去とアヴァシンの天地魔闘の構えは強そうだ。でも他の白のカードは取り回しが悪かったり大振りなアクションだったりで構えづらそう。捕鯨ショットが入っていないのが意外。
 サイドにギデオンがいるのでコンボとコントロールにわかりやすく勝てるのがいい。

・白赤機体
 既知のデッキでアグロの代表格の白赤機体。
 ポテンシャルは本物だったようで、オーソドックスな構成でもトップ8。乗り手がスペシャルだった可能性もあるけど。
 場持ちのいいクロックと調査、占術、ルーター、デパラで安定性が高いのがいいところだと思う。あと空からの強打がダメージ源なのでクロパ風の動きができるのも除去の強いカラーリングと噛み合っている。良いデッキ。
 MOで当たるとサイドにある除去全部入れてくるファンキーな野郎が乗り手でコプターが動かなくなったりするので乗り手関係なくオートパイロットに動くデッキというわけでもなく、プレイスキルが問われるシーンもあってやりこみも楽しそうでいい。

・4色機体
 3マナ目まではSOMランがデュアランなので色をタッチし放題という点に注目して弱点を補った機体デッキ。霊気拠点や耕作者の荷馬車なども加えたマナベースの構築が見事。
 タッチされているカードはたかり屋、無許可の分解、儀礼的拒否。それぞれ冗長性の向上、除去の性能の向上、霊気池耐性の向上に貢献していて、フリータッチだとするならただ得。それぞれ3マナ以下のカードなのが大事。
 ピア・ナラーがエイプに挿し替えられているのは何故なんだろう。3ターン目の荷馬車から1マナのカードを展開することを重視しているのかな。荷馬車を1人で動かせるのでナラーがいてもいいと思うけど、ソリッドに構築されたアグロデッキの枠は動かしにくいからなんとも言えないな。
 マナベースの工夫をデッキ構造にうまく落とし込んだ良いデッキだと思う。個人的には今回のベストデッキかな。ZOOやストンピィっぽいのがツボなのかも。

・白青フラッシュ
 前環境でこういうデッキ組んでたな。軽量カウンターが落ちて成立しなくなったかと思いきや、ソーサリータイミングの大振りな動きを取り混ぜて登場。カウンターは殆どなくなって、クロパ風ではなく普通のビートダウンに。
 相手の回転翼機に弱すぎるカードがたくさん入っているけど、自分も使っているからチャラなのか。タコや青ギアハルクなどの重い動きも入っていないけど、ギデオンがなんとかしてくれるのかな?
 相変わらず弱いマナベースが目につく。苦し紛れにウェストヴェイルが挿されているけどこれもアンタップインを阻害する。
 青白というカラーはサイドボードが現環境に強そうだけど、それ以外では赤白で十分に思う。
 

 様々なデッキがでてきてアグロ、コンボ、コントロール、それらの中間のようなデッキもきちんと存在してなかなかいいプロツアーだったのではないでしょうか。環境がどうなっていくかはわかりませんが機体と霊気池と打ち消しコントロールは残りそう。
 全国百万人のヤソファンの1人である私も八十岡さんの優勝には大満足。決勝は技量とセンスの光る名勝負だったと思います。
 現出や霊気池、巨像あたりのデッキはまだ完成度を高められそうなのでスタンダードのデッキをまだまだ組んでみたいという気持ちです。とりあえずは霊気池デッキのアップデートかな。

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